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プロのための養豚アカデミー
Pig School for Professionals
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PRRSと群閉鎖
豚繁殖・呼吸障害症候群です。母豚は分娩率低下、流産と早産多発、死産子豚の増加、哺乳中死亡率増加。離乳子豚には呼吸器症状と発育遅延、混合感染で重篤になる。養豚界で最も経済的に被害が大きい病気です。特別な治療法はないので、米国では、発熱している豚には非ステロイド性抗炎症を主に投与。 米国でも欧州でもControlまたは撲滅に群閉鎖法(Herd Closure)がよく使用されています。 第一ステップは、母豚農場から始めるのです。目的は離乳豚バッチがPRRS陰性で連続して生産できるようになること。 農場での群免疫法の手順は: A)閉鎖期間に必要な更新用若雌豚を母豚農場内に抱える B)ワクチン接種または意図的な農場の全部の豚へのウイルス感染 C)6-10か月間の群閉鎖 D)検査し全母豚が陽性であることを確認 E)子豚のウイルス検査 F)上記が陰性になったら離乳時に検査 G)60日または90日陰性が続いた時点で閉鎖終了 H)陰性の更新若雌豚の導入可能 詳しくは 健康ページ と ウイルスのタブ で。写真はミネソタ大学図書館。
koket001
10月26日読了時間: 1分


APP胸膜肺炎は困る
APPはアクチノバチルス胸膜肺炎といいます。APPは突然発生し、主に6週から20週齢の肥育豚で、呼吸器症状を発症、伝染が早い。急性から慢性あり。急性例では呼吸困難で、鼻腔から泡状の出血し死亡。急性では死亡率20-80%。急性が発症している農場では、まず抗生剤の注射、飼料添加または飲水添加を。 根絶には1)全淘汰とAPP陰性種豚再導入(depopulation-repopulation)、新豚舎建設時または増設時が実施のチャンス、 2)母豚へワクチン接種と抗生剤使用で早期離乳し、離乳豚は別飼育しつつ、感染母豚の淘汰して、APP陰性種豚を再導入する方法がある。根絶の 詳しくは 健康ページ とその 細菌タブ を。 Control: APP常在農場では、抗生剤・衛生管理・ワクチン接種の3つの対策が必要。発症している農場では、抗生剤の注射だけでなく、飼料添加(連続または間ケツ法)または飲水添加を2-3週間すると死亡率減少。しかし抗生剤では感染を完全に排除できない。根絶を。 衛生管理では、オールイン・オールアウトと日齢別飼育と空白期間でのそうじ・水洗・消
koket001
10月22日読了時間: 2分


連鎖球菌症
繁殖農場では連鎖球菌症の発生は、大きな問題です。離乳豚の死亡が増加することと、抗生剤の使用が大幅に増えるからです(欧州例:離乳豚で使用される3割がこの病気)。そして完全排除が難しい細菌です。また米国でも豚の連鎖球菌の農場での大発生がたびたび報告されています。 豚の連鎖球菌症は人畜共通の感染症です。日本のメディアでは人食いバクテリアとして取り上げられています。しかし人の連鎖球菌は豚のものとはタイプが違います。 症状:主に哺乳中子豚と離乳子豚、41℃以上の高熱、敗血症、突然死、神経症状や遊泳運動、関節膨大から四肢障害、呼吸器症状も。菌は皮膚に定着するので、へそ、皮膚の外傷、膝の外傷、尾きり、耳刻、歯きりでも起こります。 治療法、発生した場合は早く抗生剤(ペニシリン・アンピシリンなど)を。しかしテトラサイクリン類には抵抗性がでやすい。 コントロール:特別に効果的な方法ない。オールイン・オールアウト生産で、年齢別グループで飼育、空白期間でのそうじ・水洗・消毒・完全乾燥を。 詳しくは健康ページの 細菌タブ で。写真は ミネソタ大学図書館 から。写真は神経
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10月18日読了時間: 1分


豚萎縮性鼻炎(AR)
「鼻まがり」と呼ばれる病気です。米国ではほぼ根絶されました。日本でもなくなりつつあると思われます。 主に離乳子豚と肥育豚、早いと生後1週間で発症、くしゃみ、鼻血、アイパッチ、鼻が曲がる、呼吸器症状がでます。ボルデテーラB.とパスツレラM.の混合感染で症状が悪化し成長が遅延。 対策: 静圧か根絶か決める必要あり。根絶が推奨。 「根絶」には2つの方法あり:A)新施設建設時などのタイミングで施設を空ける全淘汰とAR陰性種豚の再導入(depopulation-repopulation)、またはB)農場閉鎖法 (Herd closure)で。詳しくは 健康ページ と 細菌・マイコのタブ で。 「静圧」は3手段:1)群健康管理と施設とくに換気の改善、2)母豚か子豚または両方へのワクチン接種、母豚へのワクチン接種がコスト便益性よし、母豚へは分娩前4週と2週の母豚へのワクチン2回接種、3)分娩前後の母豚と新生豚へ抗生剤の使用そして離乳時前後での子豚への抗生剤の使用で豚への菌の定住を少なくする。なお肥育豚への抗生剤使用の効果は疑問。詳しくは 健康ページ と 細
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10月15日読了時間: 1分


単純エラーは3タイプ
農場では、エラー(間違い、失敗)がよく発生します。まず考えるべきは、それは単純エラーだったのか、ルール違反によるエラーだったのか?単純エラーなら3タイプです。 ボンヤリ・エラー:間違ったボタンを押すなど、無意識に実行された動作。...
koket001
8月27日読了時間: 1分


妊娠豚群飼ESFでの苦い経験
米国CVFF社の20年のESF経験例の発表がありました。ESFは コンピュータ制御給餌システムのことです。日本でも導入検討中の農場もあると思います。ESFは難しい技術です。 CVFFは米国11位の生産で100%群飼をしています。400人のスタッフで...
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7月30日読了時間: 1分


ネコに注意
猫マダニ感染症SFTSが新聞で大きく報道されています。このウイルスが豚に感染して発症するのかが気になるところです。 豚で発症したという報告は、いまのところありません。 ただし韓国では8県の豚240検体の4検体(1.7%)でPCR陽性だったと報告されています(2018)。豚に...
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6月24日読了時間: 1分


熱ストレス注意
豚舎はさらに暑いです。 熱ストレスは、体温測定より1分間または30秒間の呼吸数を測るのが簡便です。母豚の正常での呼吸数は、1分間に15-25回です。 1分間に60回も呼吸数があるようでしたら、危ない状態です。水と空気で母豚を冷やしましょう。まず水滴を肩に垂らすドリップ法...
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6月17日読了時間: 1分


哺乳中子豚死亡率を下げる
英国スコットランド農業大学からの哺乳中子豚死亡率を下げるヒントを紹介します。 A 環境を整える ヒーター(輻射熱)やマット30-34℃と保温箱を用意する。分娩時の子豚は低い温度に弱く、低体温症になりやすい。 ワラや裁断新聞紙(欧州では汎用)で熱ロスを防ぎ、子豚を乾燥させる。...
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5月31日読了時間: 1分


サルモネラ症
症状は主に離乳子豚から肥育豚5ヵ月齢、母豚と雄豚でも発症、発熱、下痢(水溶性から黄色)、四肢障害もあり、死亡率は中程度だが成長が遅れる 治療は発症した豚には抗生剤投与、病豚を隔離する。抗生剤では、アミノグリコシド系抗生剤の飲水での集団投薬、アプラマイシン、セフチオフル、トリ...
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3月16日読了時間: 1分


膣・子宮脱の遺伝率22%
リーマン学会2023年で発表されました。米国トピッグス社(Topigs Norsvin) の同社販売の繁殖雌豚16,434 頭の10年間の死亡豚データの、同社Jenelle Dunkelbergerとアイオワ州立大学の研究者による分析です。...
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3月9日読了時間: 1分


豚赤痢
英国で流行しているようです。 主に6週齢過ぎの肥育豚、下痢(灰色から黄色で粘血)と出血便も、治療なしだと罹患率50%以上、死亡率は50%。米国では、オーガニック豚や放牧豚などの農場で増えています。 Control: 抗生剤の飼料添加または飲水投与、衛生度を上げること、抗生...
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2月26日読了時間: 1分


内臓捻転での突然死
腸の捻転や胃の捻転で、全年齢に起こりえる、死んだ豚はそう白で腹部が膨れているのが特徴。 Control: 一つの原因で起こることは稀。引き金となったリスク因子を見つけ除くことが大切。リスク因子は、1日1回給餌で大量急速な飼料や水の摂取、飼育密度が高く豚に他の豚が乗る集団行...
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2月7日読了時間: 1分


マルベリー心臓病と関連病
ビタミンEとセレニウム不足での心筋へのダメージ(非代償性心筋損傷)によるもので3つのサインあり。 1)よく見られるのがマルベリー心臓病、主に2-3週齢から2か月齢で、よく成長している子豚が急死。ビタミンEの不足が原因、ただしビタミンEが十分でも起こることがあり...
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1月31日読了時間: 1分


年始の病気侵入に注意
米国からの情報。晩秋から冬へ向かって以下の病気が増えています。年末年始は警戒注意です。 PRRSのIC.5が記録的猛威 PEDが流行 インフルエンザ A パスツレラ性肺炎 連鎖球菌症 マイコプラズマ hyorhinis(しょう膜炎)...
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2024年12月11日読了時間: 1分


新生豚突然死・低血糖
寒くなりました。低血糖症は新生豚の突然死の原因の一つです。生後1週間以内の子豚にとって、寝る場所で35℃未満では子豚にとって寒冷となります。新生豚が寒冷、乳頭への競争、泌乳量が十分でない時、新生豚の貯蔵グリコーゲンはすぐなくなり低血糖になります。分娩時間が長かったときも低血...
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2024年11月27日読了時間: 1分


分娩母豚の子豚噛みつき
母豚の子豚への行動がおかしくなるリスク因子は、初産豚で非常に神経質な豚、ある種の母豚ライン、新しい分娩舎、初めての分娩クレート、切歯していない子豚の乳器への噛みつき、母豚の目の前を子豚が頻繁に歩くことと言われています。母豚の子豚噛みつきは (Savaging piglets...
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2024年11月11日読了時間: 1分


PRRS発生後にバッチ生産
米国アイオワ州立大学(Trevisanら)の報告。PRRS発生後にバッチ生産に移行すると、毎週分娩農場に比して優位性が得られことがわかりました。両方の農場群で、PRRS の発生に対応して、導入・閉鎖・暴露 (L-C-E)...
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2024年11月4日読了時間: 1分


豚萎縮性鼻炎を根絶
「鼻まがり」と呼ばれます。でも豚に罪はありません。主に離乳子豚と肥育豚で発症、くしゃみ、鼻血、アイパッチ、鼻が曲がり、呼吸器症状がでます。ボルデテーラB.とパスツレラM.の混合感染で症状が悪化し成長が遅延します。米国の大部分の農場ではARを根絶し、オールイン・オールアウトと...
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2024年10月25日読了時間: 1分


PED:豚流行性下痢
PEDの復習です。米国養豚獣医師会AASVでは腸コロナ病(仮称)として、PEDとTGEとデルタコロナウイルス病を総称しています。症状が似ているので。詳しくは健康ページの ウイルスのタブ で Swine enteric coronavirus diseases : 腸コロナ病...
koket001
2024年10月18日読了時間: 1分
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