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プロのための養豚アカデミー
Pig School for Professionals
ヘッドライン・ニュース


内臓捻転での突然死
腸の捻転や胃の捻転で、全年齢で発生、死んだ豚はそう白で腹部が膨れているのが特徴。 Control: 一つの原因で起こることは稀。引き金となったリスク因子を見つけ除くことが大切。リスク因子は: 1日1回給餌で大量急速な飼料や水の摂取 飼育密度が高く豚に他の豚が乗る集団行動の下になった豚 飼料フィダーの数の不足からの豚間の飼料をめぐる競争 ガスが胃腸にたまるような発酵飼料の給餌 妊娠中期と後期 胃の捻転が母豚では多い。とくに1日1回給餌で給餌で、豚が興奮した場合 回腸炎や豚赤痢との鑑別は必要。詳しくは健康ページの 上記病気以外タブ と繁殖ページの 繁殖2タブ で。写真は米国養豚獣医師会 (AASV) の写真サイトから引用


PED:豚流行性下痢
米国で流行しているようです。復習しておきましょう。 症状:下痢 で新生豚の生存は絶望的、3週齢を超えていると生き残る可能性が高くなる。 Control:すべての母豚に、早急に野外ウイルスを暴露する。これで母豚の群免疫を高め、初乳からの移行抗体濃度を高め、新生豚を守る。 具体的方法は感染している新生豚の便と腸管の消化物を母豚に給餌する。平均4-6週間で正常な生産に戻る。 免疫を持った哺乳豚は、そうじ・水洗・洗浄剤での洗浄・乾燥・消毒薬散布・乾燥されたクリーンな離乳舎へ移動できる。 なお急性での発症の場合でも、3週齢を超える豚は、サポート療法(電解質投与、暖める、環境乾燥等)だけで治癒する。なお症状がなくなってからも60日以上は、新しい動物を持ち込まない。 詳しくは健康ページの ウイルスのタブ で Swine enteric coronavirus diseases : 腸コロナ病 も参照。AASVの病気マニュアルから。写真はMatt Ackerman獣医師提供。 米国養豚獣医師会AASVでは腸コロナ病(仮称)として、PEDとTGEとデ


母豚の死亡10%増加
1990年代、米国の母豚死亡率は、日米ともにほぼ同じ5%でした。日本でも母豚の死亡は増加しているようです。何が米国で起こっているのかと、ある米国の獣医師に問いあわせました。以下の理由を上げてくれました。 候補若雌豚の種豚への選択率が高く、四肢で問題がある雌豚も選択している 種豚ラインの育種選抜で、豚が弱い母豚が増えている 妊娠豚ストール個別飼育から群飼育の農場が増加していて、死亡は群飼育に多い 母豚で膣・子宮脱が増加している ボディコン問題のある痩せ母豚は、食品会社が廃用母豚としての受け取り拒否し(淘汰出荷ができなくなり)、農場内での安楽死が増加している 抗生剤への規制から母豚に使用する抗生剤の量を減らしてきている。 記録上の問題、安楽死が死亡に含まれている。 2025年末に米国ポーク生産者委員会(NPB)がベンチマークを米国メタファーム社の協力で発表しました。死亡の理由も発表されています。 詳しくは繁殖ページの ベンチマークタブ の8年推移ベンチマーキングと 繁殖2タブ の母豚死亡増加で。
経営


米国4000頭農場の組織例
米国の養豚農場の組織モデル例です。養豚農場では通常、農場長、部門長、シニア技術者、スタッフ技術者の4つの責任階層が存在します。図は4000頭繁殖農場例です。 農場長は、直接費の管理、資産管理(例:繁殖用種豚、施設・設備の修理・メンテナンス)、新規従業員の採用、従業員の維持、研修、スケジュール管理、人員配置、そして生産・在庫記録の維持管理といった責任を負い、業務を統括します。農場長は、監督する養豚事業のあらゆる側面において経験があること、特に人材の指導・監督能力が求められます。 部門長はスタッフと共に働き、日々の業務の割り当て、業務の遂行を監督します。彼らは、担当部門の活動において特別なスキルと知識を有する、非常に経験豊富なスタッフです。詳しくは経営ページの 人事労務タブ で。


農業人の年代別課題
カナダには農場家族コーチFarm Family Coachという職業があります。カナダのバンフ学会で講演がありました。 Elaine Froeseさん、そのコーチによりますと、農業人には年代による課題があり、その課題に挫折すると、人は心に大きな葛藤を引き起こすそうです。国は違っても農業人は悩みが多いようです。 20歳代…自立を目指す 30歳代…仕事に成功し熟達する 40歳代…責任を抱える 50歳代…生活・人生の質を考える 60歳代…自分の人生で残した事と物と人(遺産)を考える、再出発を考える 70歳代…同業界の人へのアドバイス=メンタリングをする。有意義であった人生にしたいと思う 80歳代…老後、祝福される 90歳代…すべてを手放す 経営ページの ストレス対応 タブ や 人材育成タブ も参考に


悲劇からの回復5つの質問
米国では2020年コロナ禍での屠場閉鎖により、数十万頭の豚の農場内での安楽死での全淘汰という未曾有の悲劇的事件がありました。実際に関わった農場主・スタッフ・獣医師・関係者の心的外傷性ストレス(トラウマ)は大きい。そのトラウマからの回復ツール「5つの質問」が米国養豚獣医師会で開発されました。 5つの質問に1)自分で自問したり、できれば2)友人とペアで、または3)チームで話あうことで、トラウマから回復しようする時に役立つように設計されています。とくに同じストレス要因を経験している同僚達によるピアサポートの活用は、心理的健康を守る効果的なツールであることが示されています。 人生には悲劇的事件もあります。多くの人がこのトラウマ回復ツールを知っておくのは有用です。詳しくは福祉ページの 安楽死タブ で。出典:米国養豚獣医師会ASSVのサイト。 全淘汰後のトラウマの回復ツール「5つの質問」 今どうしても心から離れないことがあれば話してください。それは何ですか? それについて何を覚えていますか? その状況であなたが正しく行動したことを思い出せますか? 小さな
栄養・繁殖


繁殖農場の機会ロス%
繁殖農場でどれほど利益を上げる機会が失われているのかを示す指標です。低いほうがいいのです。分娩子豚サバイバル割合%と並んで、提案されている指標です。機会ロス(Opportunity loss:チャンスを失っている)としています。 2025年末に米国ポーク生産者委員会(NPB)がベンチマークを米国メタファーム社の協力で発表しました。以下の3つです。 哺乳中子豚死亡率 死産子豚率と死亡 母豚の安楽死ロス この3つのロスを改善して、失っている機会をとろうとしているのです。現在米国では、豚の機会ロスを改善したいとして多くの研究が大学で行われています。農場サイズで3000~4000頭が高くなっています 米国では、すべてのステージの豚の死亡を減らそうという動きが進んでいます。No measure No control(正しく測定しなければ、コントロールできない)です。 下図では1000頭未満の農場が一番サバイバル割合が高いのです。詳しくは繁殖ページの ベンチマークタブ の8年推移ベンチマーキングと 繁殖2タブ の母豚死亡増加で。


5月~8月出荷予定豚への対策
5月から8月の間に出荷される肉豚を対象に2月から夏対策を始めるのです。この夏対策は肥育成績を上げ利益を最大化する機会を生み出します。 2月に夏日がでます。5月には全国的に暑い日が増えます。冬の季節ですが、気温が上昇する日があるのです。 気温が上昇すると、豚の飼料摂取量は減少し、体重増加が減少します。スペースが不足します。さらに暑熱ストレス条件下で飼育された豚は、カロリー使用効率の低下、枝肉の赤身の減少、枝肉の脂肪品質の低下を示し、経済的損失が大きくなります。 その対策用の飼料配合の変更は、2月に開始し7月まで継続すべきです。詳しくは 栄養ページ で。 飼料のエネルギー密度を増加せよ 繊維質の多い飼料原料の除去せよ アミノ酸含有量を上げよ リンと銅のレベルの確認せよ 夏場用飼料添加剤を、経済性を考慮しつつ注意深く使用せよ 飼料を一部ペレットに その他の管理のアイデアを今だせ


分娩子豚サバイバル割合
2025年末に米国ポーク生産者委員会(NPB)は新しい指標が発表しました。分娩された子豚の生存率(サバイバル割合)を高めようというのです。哺乳中子豚死亡率だけでなく、死産子豚率を重要指標として計算式に入れています。 分娩子豚サバイバル割合%=100%ー死産子豚率-哺乳中子豚死亡率 死産子豚率=死産子豚数÷分娩総産子数×100 死産子豚の中には、出産時にうまく介入ケアすれば生存子豚になった子豚がいる、それと哺乳中子豚死亡を救うことでサバイバルを改善しようということです。 死産子豚数も正確に記録しましょう。No measure No control(正しく測定しなければ、コントロールできない)のです。 米国では、すべてのステージの豚の死亡を減らそうという動きが進んでいます。その中で、分娩子豚の生存割合を上げようとしているのです。 下図では規模別でみると1000頭未満の農場が一番サバイバル割合が高いのです。詳しくは繁殖ページの ベンチマークタブ の8年推移ベンチマーキングと 繁殖2タブ の母豚死亡増加で。
施設・種豚


トラック汚染PRRSとPED
豚出荷用トラックでの屠場での病原体汚染の実例です。汚染米国ミネソタ大学Corzo教授の発表です。よくこんな研究ができたと思います。2屠場での1年間389トレラーでの調査です。屠場で荷下ろし前と後そして係留所での特定病原体をPCRで調べたのです。病原体はPRRS(豚繁殖・呼吸障害症候群)、PED(豚流行性下痢)、PDCov(腸コロナウイルス)、SVA(セネカウイルス)です。 豚をおろして屠場を出発する時には、トラックの 45%がPRRS ウイルスで、 51%がPED ウイルスで汚染されていました。結論として: 豚出荷先での病原体汚染のリスクは高い PRRSとPEDとの複数の病原体汚染が起こる 出荷用トラックは、有機物除去と水洗と消毒と乾燥は必ずすべき トラック運転手の使い捨て手袋やブーツとカバー服は必要 バイオセキュリティの教育は重要 福祉ページ の 養豚福祉TQA運送編タブ 、 健康ページ と ウイルスタブ も参考に。


イノシシ用ネット罠
アフリカ豚熱が発生したスペインではこの方法で捕獲しているようです。Pig Brig®ネット罠といいます。低コスト、1人で設置可能、持ち運びも簡単です。 一発で檻ゲートが下がるのではなく、イノシシが継続的に侵入できるので複数捕獲できます。バタンと閉まるゲートや金属の壁がないので、イノシシがパニックを起こしたり、罠を怖がったりすることがないそうです。 以下のサイトで購買可能なようです。一式で3000ドルとあります。米国製です。使用法の動画もあり。日本でも応用可能で一見の価値あり。 https://pigbrig.com/pages/how-it-works


冬豚舎湿度50~70%を
寒い時期の換気量の管理で、暖房費を最小限に抑えつつ、豚舎内の湿度とガスレベルをコントロールします。 理想的には相対湿度50~70%を維持することです。 湿度が低く、空気が乾燥しすぎると、粉塵が増加し、豚の呼吸器系への刺激につながる可能性があります。また豚舎の換気が過剰になっている可能性があり、燃料の無駄遣いやコストの増加につながります。 逆に、相対湿度が70%を超えると、ウイルスにとってより適した環境となり、アンモニア濃度が高くなり、豚舎内の豚や人にとって悪影響を及ぼします。 アイオワ州立大学Matt Romoser氏のIPICニュース記事から。冬の湿度については初めての発表です。 施設ページ 、福祉ページの 養豚福祉実践POAタブ の「施設・器具の管理」も参考に。
健康


ASF豚熱への対策スペイン
2026年1月20日付けスペインからのアフリカ豚熱対策の報告。イノシシ捕獲用網ネット罠が効果あるようです。感染地区は20km範囲で、うち6kmの高リスク地区と、6~14kmの低リスク地区に分けている。イノシシ生息密度は中程度で1km²あたり4.3頭、中心地域では約150頭とされている。高リスク地区での435検体のうち陽性は64(15%)、低リスク地区では205検体中で陽性はゼロ。現在実行中は以下: 感染地区を隔離:電気柵、重要な通路エリアに地面に固定された柵や囲いを使用 感染地域におけるイノシシ死体の積極的な捜索 高リスク地域(0~6km)では狩猟活動を禁止、消音装置付きサーマルカメラを用いた個体群監視 低リスク地域(6~20km)では、ハンターによる狩猟を強化する、イノシシがいないホワイトゾーンに設定するため 可能な限り短期間で、可能な限り多くの個体群を駆除する。 3月には子イノシシの誕生が見込まれており、個体数の急激な増加を防ぐ イノシシの捕獲量を増やすため、効果的な網ネット罠を設置 写真はPigBrigTrap社のサイトからhttps://


PRRSからの保護因子
アイオワ州立大学の米国3,680 農場の2025年研究結果からわかったことです。PRRS(豚繁殖・呼吸障害症候群)発生のリスク因子と保護因子(PRRS発生の確率を下げる)を明確にしました。ほかの病気にも言えそうです。 はっきりしたPRRSからの保護因子は: 車両駐車場が明瞭に指定されている 確実なネズミ駆除 飼料タンクに野生動物が接触できないようになっている 明確なリスクは、スタッフが他の農場に勤務する人と同居していることでした。 明確なリスクにならなかったのは、他農場と距離5キロ以内でした。農場間の距離より他の管理のほうが大切なようです。他の記事も参考に。 PRRS とは。 群閉鎖 。 PRRS発生後に 。 引用は ttps:// www.swinehealth.org/january-2026-shic-enewsletter/#four


症状別の母豚治療例
米国の豚生存率を上げる取り組みの一環です。養豚農場の母豚治療プロトコール例です。アイオワ州立大学のRademacher獣医師の発表です。 母豚4000頭の繁殖農場で、妊娠ストール舎では朝に1回飼料給餌しています。その時に、2人一組で前後から6つの項目をチェックし、問題あった場合は、フラグを立てて、後に治療するかどうか決めます(12月14日付けの別記事参考)。 非ステロイド性の抗炎症薬(解熱剤)が多いですね。 母豚の死亡は、繁殖ページの 繁殖2タブ も参考に。なお日本で応用する場合は、休薬期間も含めて養豚専門の管理獣医師に相談してください。
福祉・食安全・SDGs・幸せ


母豚死亡を減らす米国実践例
米国養豚では高死亡率が大きな問題です。死亡母豚減少に効果のあったのは朝に妊娠ストール舎を2人一組でストール前後から6項目をチェックする方法です。 アイオワ州立大学のクリス・Rademacher獣医師が提案しています。この方法で16.75%あった母豚死亡率が4.25%も下がったと報告しています。 実例は4000頭の母豚農場です。妊娠ストール舎では朝に1回飼料給餌しています。PRRSとマイコ陽性農場です。2人一組でチェックすると約2時間のコストです。なお群飼育だと、3-4人で約3時間かかるのこと。群飼育は人手がかかります。 6つのチェック項目で、問題あった場合は、フラグを立てて、後に治療するかどうか決めます。 症状は、「エサたべていない60%」「四肢障害23%」「発熱4%」「呼吸器病7%」「子宮からの悪露2%」「外傷4%」で、30%が2つの症状があり、もっとも多かったのが「エサ食べていない」と「四肢障害」でした。 産次では、若雌妊娠豚35%、産次1:8%、産次2:7%、産次3:9%、産次4:10%、産次5:11%、産次6:8%、産次7:9%


スペインのアフリカ豚熱続報
欧州発ニュースのPigProgress (12/1日)がスペインのアフリカ豚熱ASFを続報しています。スペインのバルセロナの新聞によると、同じ地区で新たに12頭(うち11頭陽性確認)のイノシシの死骸が見つかったそうです。 オルデイグ農業大臣はイノシシがあさった「ゴミ箱の汚染された食品」がASF発生減である可能性が非常に高いと示唆し、以下の対策を発表しました。 動物が他の地域に移動することを防ぐための柵の設置と忌避剤の使用 イノシシ捕獲用の罠の使用 自然地域を一般人の立ち入り禁止 最大の懸念は、スペイン産豚肉輸出です。発生したカタロリナ地区(世界的有名観光地バルセロナ市周辺)は約5,000の養豚場を有するスペイン最大の豚肉生産地域です。地元の子豚価格と豚肉価格が顕著に低下と報告されています。 すでに日本・米国を含めて40か国が輸入禁止処置を発表しました。 欧州と中国と韓国は、地域限定化( Regionalisation )の協定済です。それは発生現場から半径20キロ以内の農場のみが取引を停止する必要があるが、残りの農場では通常通り取引を継続


スペインでアフリカ豚熱ASF発生第一報
11月28日付けのpig333ニュースです。1994年アフリカ豚熱の撲滅以来、スペイン養豚は欧州最大の養豚国と輸出国になっただけに、欧州養豚界は大ショックです。バルセロナ(サグラダファミリアで有名な観光地)近郊で、2頭の死んだイノシシから検出されました。以下のASF対策マニュアルが発効されました。 感染地域の境界設定 イノシシの死骸の積極的な捜索と除去 当該地区での狩猟禁止(ASF非感染地域へのイノシシの移動を防ぐため) 当該地区の活動の制限 受動的な監視の強化 当該地区の養豚場でのバイオセキュリティ強化 当該地区には、半径10km圏内には5戸の養豚場があります。また、半径10~20km圏内には、合計34戸の生産・繁殖農場があります。 ASFは2014年にロシアからバルト諸国とポーランドに侵入して以来、欧州連合で存在し続けており、現在13か国(イタリア、ドイツ、ポーランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、スロバキア、チェコ共和国、ハンガリー、ギリシャ、ルーマニア、ブルガリア、クロアチア)に存在します。 参考 ttps://...
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